2016.06.24

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ディレクションが上手い人には、必ずと言っていいほど備わってる? Webディレクターの能力に差が出る「3つのチカラ」

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こんにちは、最近めっきり機械オンチになってきたヘノブです。クーラーを新調したのですが、リモコンが多機能すぎてマジで操作方法がわかりません。温度を下げようとすると必ず電源を落として再起動になってしまいます。もうバカ。

さて今日は、ディレクションについて書いてみます。

いろんなサイトや参考書で説かれているこの「ディレクション」というお仕事。
定義がどんどん変わってきている気がします。

まずは大前提としてのディレクション。
辞書で調べると「指導。管理。監督。演出。指揮。」と、かなりの高スキルなお仕事のようですね。

ただ、最近では進行管理が出来てもディレクターという場合もあるし、本職にちょい足しでディレクションも出来るいう、専門職+αディレクターも増えているのではないかと思います。

理由は簡単で、まとめたり仕切ったりする役割だった人がどんどん新しい情報を得て、手も動かせるようになって、任される範囲が広くなって、あれもこれもと習得して多角化したパターンと、専門職を上手くこなすために自然とディレクションをするようになり、スキルを身につけた、という感じなのではと思います。

へノブにはディレクターという肩書きのスタッフがいません。

唐突ですが、へノブファクトリーにはディレクターという肩書きのみで仕事を行っているスタッフがいません。システム担当はシステムのディレクションができ、デザイナーはデザインのディレクションができる。そういうルールにしています。なので、名刺もにもちろん入っていません。でも、おそらく全員がディレクションという仕事に触れていて、自然とやっています。

私自身、昔、クリエイティブに定評のあるウェブ制作会社に勤めていた時にディレクターという職を頂いていたのですが、そのころ、自分が何をしてお金をもらっているのか、本当にわかりませんでした。企画書を書いたり、提案に行ったり、ヒアリングをしたり、素材リストを作ったり、素材を集めたり、お客様にデザインの説明をするためにワイヤーフレームを作ったり、メルマガの構成を作ったり、、メルマガを作ったり、、、え??あれ??メルマガも作るの??って、いろいろ任せていただけるようになったんです。

人から見れば、私がやってることは雑用にも思えるし、プロフェッショナルな感じもする。。。結論、ポジティブに解釈して、ディレクションとはいろんな人がいろんな感情で動く中を切り盛りしていける「ベーススキル」として全員が持っていた方がいいものなんだと思い、私が会社を作るときにはディレクター職を作らなかったんです。

敏腕ディレクターに備わってる、3つのチカラ

と、いう具合に、求められるスキルが多角化している今、ディレクターの概念は本当に難しくなってきてます。

ただ、素晴らしいディレクターは世の中にたくさんいて、私も脳内ポイズンSEOを駆使して「素晴らしいディレクターって誰?」と検索すると、必ず浮かんでくる人が数人います。そんな敏腕ディレクターに必ずと言っていいほど備わってる、Webディレクターの能力に差が出る「3つのチカラ」を紹介したいと思います。

圧倒的に勝ち組になれる強いスキル「先まわり力」

すごいディレクターは、マジでめちゃくちゃ先回ります。先の先まで遠くの遠くまで見えてます。先まわれるということは、すなわち、シミュレーションできてる、そして相手に先手を打ててるということです。

物事が進まなくなる時、それは次の一手を失った時ですね。次の一手を失った瞬間、ボールは相手側に移るか、床に転がります。あ、この人、、手詰まりなの?次どうするの?って、なった瞬間に信頼感を失ってしまう。そして相手を不安にさせたりもしてしまう気がします。

ハートフルな言い方をするとしたら、「気づき」のチカラ。お客様やスタッフを思って
一歩も二歩も先まわれる人は頼もしいし自信に満ち溢れていて、安心感がありますよね。

このまま行くとどうなるのか?この先にどんな資料が必要になって、
それをどのタイミングで出すべきか。そんな風に段取りできる人は強いです。

余談ですが、「先まわる」という行動をイメージするときに
私は映画の「プラダを着た悪魔」を思い出してしまうんですよ。(急だな!!)

敏腕でめちゃくちゃ怖いファッション誌の編集長に鍛えられて、
鈍臭かった主人公がどんどん成長して、先まわれるようになっていく。

1言われて10個先まで先回って行動できる。

油と水をしっかり混ぜ合わせる「中和力」

ディレクションという仕事は華やかで一見カッコ良さそうな、クリエイティブな仕事に聞こえますが、実際は、調整したり、段取ったり、根回しや先まわりして道をそれない様に気をくばる、裏方仕事が多いのが現実です。しかも、いろいろ考えながら進めなければいけないだけでなく、関わる人々の間に立って、いい形で物事を進めなければならない。それをうまく回すために必要な能力がこの「中和力」です。

デザイナーA:「このデザイン、お客様にFIXしてもらえますか?」

お客様にお見せして、説明。

お客様:「うーん、このバナーが気に入らないから変えてもらってください」

デザイナーにお客様のコメントをフィードバック

デザイナーA:「いえ、でもこうこうこういう意図でこうしたので、この方がいいかなと思いますが。。。」

お客様にお見せして、説明。。。

これ、ダメなパターンです。全然中和してない。ただの伝書鳩。

「中和」=偏らないこと、調整が取れていること。対立が解消する中和する現象。とあります。

素晴らしいディレクターはデザイナーAが伝えたかったデザインの意図などを的確にお客様に伝え、話の中でお客様の要望と異なる点だけを調整し、最終的な落としどころを笑顔で提案し、お客様からOKサインとデザイナーAに対する労いの言葉ももらい、デザイナーAに「バッチリだったよ!」と、フィードバックを返すことができる。

間に立って中和する役目だと分かっていても、ここまでスマートにできる人は少ない。お客様の意見ばかりを立ててしまうケースもありますし、所属する組織の事情ばかりを主張してしまうケースもあると思います。どちらに対しても気持ちの良いやりとりができるのが一番なんですけどね。

こうした、関係する人がみんなハッピーになるディレクションができるように、「中和力」を磨いておくと、重宝されると思います。

ゼロベースから新しい解決策を導き出せる「問題解決型発想力」

ディレクションをしていると、いくら先回りしていても、大小さまざまな問題が起こります。素材が思っていたものと違っていたとか、デザイナーが病気で数日対応できないとか、サーバプランが違っていてデータベースの数が足りないとか、もっと大きな問題もあったりしますね。

こうした問題が起こった時、先陣切ってこの問題を解決するために動かなければいけないのがディレクターです。おそらく状況を一番把握しているのはディレクターですし、進行管理も一緒に行っている場合は問題が起これば誰よりも先に状況がわかりますので、それらの事項を的確に判断し、次なる一手を打たなければいけません。そんな時に、あると便利なのが「問題解決型発想力」です。

え?発想力じゃダメなの?と思った方にプチ情報。発想力とは、簡単に言うと思いつきなんですよね。たまに思いつきでめちゃくちゃ大風呂敷広げてしまって、結果そんなシステムは組めないとか、デザインが半年かかるとか、すごい発想力を繰り出してしまって後に引けなくなる自称ディレクターが見え隠れすることがあるので、そんな人を増やさないように、あくまで「問題を解決するための発想力だよ」という形で、問題解決型を枕詞的につけていきたいと思ってます!

問題解決というと、1がダメなら2、という同列での選択の変更であると思われがちですが、発想力の高い人は、1がダメなら「A」という選択肢を持っています。これは強い。最強です。え!そんなところから考え始めて結論この解決策が出たの!まじで神!となります(笑)

「問題解決型発想力」が多岐にわたっていると提案できる解決策の数もクオリティも異なってくる。ずば抜けた発想力を持っていれば、どんな問題もなんなくクリアできるものです。多面的に解決方法を考えられるのが、超・凄腕ディレクターだと思います。

実際に、問題が起こった時に展開される思考の流れを追ってみましょう。

問題が起きた。これは困った。どういう方法があるかな。1がダメだったんだから・・・2、3、4、、うーん、どれもそこまで満足いく流れにはならなそうだ。このルートは難しい。では、1+アはどうだろう、1+イ、、1+ウ、、これも2、3、4よりは良いが、先々の運営を考えるとベストな提案ではない。。。そうならば、いっそのこと「1」にこだわらず、「A」をチョイスするというのはどうだろう。その場合、1を選択した理由であったアレもコレも実現可能だし、少しコストと工数はかかってしまうけど、妥協して2にするよりも、お客様は納得するんじゃないだろうか。もし、提案してみてダメだったら、1+イ、1+ウあたりを提案してみよう!!

できるディレクターは先まわりができる。とお伝えしました。だから、思考の発展も先読みベースでどんどん行われていきます。瞬時に2、3、4の検討が済み、組み合わせパターンの1+イ、1+ウも頭の中で試していきます。そしてベストな提案でないことがわかったら、そこで妥協するのではなく、まったくゼロベースの「A」をイメージしてみるのです。もちろん、作り上げてきたものがゼロベースになるわけなので途方もない先読みをする必要がありますが、実際にサイトが完成してのちに作り直すような大きな事項に関しては、ゼロベースで考えたほうが圧倒的に建設的な作業です。

日頃から何かを考える時にさまざまな「思考ルート」を試してみるようにすると、この力が鍛えられるのではないかと思います。

要は、人間味ってことなのかな。

「先まわり力」「中和力」そして「問題解決型発想力」

こう見てみると、どれも、すごく人間らしい力だと思いませんか?

決まってることをただ進めればうまくいくわけじゃないですし、
これの次はこれ、この人とこの人をこうやってつなぐ。
そんな風にルールが決まっているわけじゃないからディレクションって
覚えるのも教えるのも難しいんだと思うんです。

ただ、ディレクターがいろんな能力を使って
推し進めているものはなんなのかということ。

作るべきものをただ作るためにやっているのではなく、
良いものを気持ち良くスムーズに作るために
お客様の知り得ないベストな方法で作るために
スタッフが何の迷いも憂いも持たない形で作れるために
そして、それを目にする人が、何て素晴らしいものなんだと感動するものを作るために・・・

裏方であれ、監督であれ、
それができるのは自分だけだと思って、
妥協せずにハートフルに進めるために行う行為が、ディレクション

と考えると、やっぱりこういう能力を持っている人が強いんだと思います。

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株式会社へノブファクトリー|代表取締役
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